|
|
グリーン島は迷路のように複雑な形をする、数千の大小様々な珊瑚礁により形成されているグレートバリアリーフに浮かぶ島の一つです。 グレートバリアリーフには世界で最も多くの種類の珊瑚がその海域に生息し、そこを棲みかとする多彩な魚、生物達の生態系が繰り広げられており、大切な自然の宝物として世界遺産として保護されています。
グリーン島は珊瑚礁の不思議と驚きをいっぱいに秘めた、世界の人々にその存在を確かめて頂きたい、大自然のショーケースです。 珊瑚礁でのあふれる生命、この世のものとは思えない美しさをターコイズブルーのベールに包まれたグレートバリアリーフの緑の宝石『グリーン島』で垣間見る事ができるでしょう。
アボリジニ(先住民)の時代から、白人の到来、そして今日の世界的観光地として有名なグリーン島は古くからの自然と人による歴史がいっぱいです。世界各国から、この島に惹かれ、訪れる人々は、グレートバリアリーフの緑の宝石を散策し、理解して、より楽しんで頂ける事でしょう。 |
|
|
エリア:
グリーン島
カテゴリー:
うんちく
グリーン島
グレートバリアリーフ
歴史
グリーン島の母体グリーンアイランドリーフはどうやってできたの?~大自然の想像
何百万年もの間、珊瑚礁はクイーンズランド州沿岸沖に無数に点在し、生息していましたが、今、見ることのできるグレートバリアリーフは約8千年前に海の水位が上がった時、現在の海域に誕生し成長が始まりました。
珊瑚礁は『ポリプ』と呼ばれる小さな小さなイソギンチャクのような生物により形成されています。 このポリプは主に石灰岩を棲みかとして生息し、時には海藻、苔に付着したりもします。
この『ポリプ』達が集団生息し、太陽の光に向かって上へ上へと成長していきますが、 水面近くまで迫ると波によって壊されたり、ポリプをエサとする魚達によって荒らされてしまい、再びポリプ達の光に向かっての成長が繰り返されます。
そして、ジャングルのように密集したポリプの集団は、海藻や苔に覆われ、岩礁のように堅固になる行程を繰り返し、珊瑚礁となります。このカラフルで、多様の形状をもつ珊瑚礁は、驚くほどたくさんの生物の棲みかとされています。
グリーン島はどうやってできたの?~大自然の造形
波と潮流によって珊瑚のかけらや砂が淀みに体積しはじめます。 その結果、土台の不安定な『砂州』が海面下に出来上がります。
潮流に流され漂着したり、鳥達の羽根や足に付着または、その糞に混じり、植物の種子がグリーン島へ到達しましたやがて、その種子は芽をだし、草木へと育ちます。その草木は鳥達の格好の棲家となり、地面へ落ちた糞は珊瑚のかけらや砂でできた島の土台を肥沃な土台へと変えていきます。 そして更に草木がよく育つ環境になっていきます。
島の土台や周りは珊瑚のかけらや砂が次第に固まり、岩のような自然のコンクリートが形成されます。この岩のような自然のコンクリートは『ビーチロック』と呼ばれ、島を侵食から守っています→
島の土台には雨などから淡水が集まり、地下水層が出来上がります。この地下水は植物が更に大きく育つ為の水の供給源となり、大陸と同様なツタと木のある生息体系が始まります。
砂州と同様にグリーン島は毎日毎日その姿を変えています。時にはサイクロンや悪天候によりビーチが浸食され、また、毎日の潮の干満によっても僅かながらですが、姿を変えているのです。
サンゴのかけらでできた島?
グレートバリアリーフには約1500種類の魚がすんでいます。中にはエビ、カニ、小魚をエサとする魚、海草をエサとする魚、そしてサンゴをエサとする魚がいます。このサンゴをエサにしている魚達はサンゴの石灰質でできた骨格と共にそこに生息するサンゴ虫(ポリプ)を食べて、かけらとなった骨格を吐き出しています。
サンゴを食べる魚で代表的なのは『パロット・フィッシュ』(ナンヨウブダイ)がいますが、70%のコーラル・サンド(サンゴの砂)はこのブダイ達によって作り出されています。パロット・フィッシュは青や緑色の30~60cmくらいの大きさで口がオウムに似ていることから英語名でこの名前がつけられました。
こうやって何千年にも渡って魚達によって作り上げられてきたコーラル・サンドは大きなサンゴ礁の浅い海底に溜まっていきます。砂を手に取り、よく注意して探すと、ほんのわずかですが、『星の砂』を見つけることもできます。星の砂は有孔虫の死骸。有孔虫は巻貝に似た非常に小さな単細胞の生物です。
グリーン島の歴史年表
| 1770年 |
キャプテン・ジェームス・クックがグレートバリアリーフを航海中に偶然、島を発見し、天文学者・航行者として乗船していたチャールズ・グリーン氏の名を取って6月10日、グリーン島と名づけられる。
|
| 1857年 |
ナマコ漁師が島に住み始める。ナマコ漁が盛んになる。 |
| 1880年 |
ナマコ漁師ジョージ・ローソンが島の管理人として27年間住む。 |
| 1889年 |
釣りや漁で訪れた人々のために草ぶきの宿泊施設が作られた。植物学者のコーリィー氏により、ヤシの木が植えられる。 |
| 1890年 |
初めての観光船ゼウス号がグリーン島を訪れる。1928年グレートアドベンチャーズの前身会社へイルズ社により、フェリーサービスが始められる。 |
| 1931年 |
ケアンズ町役場により、桟橋が造られる。 |
| 1937年 |
国立公園に指定。へイルズ社が世界初のグラスボトムボート・サービスを開始。 |
| 1940年 |
へイルズ社が島に初めての宿泊施設『コーラルケイ・ホテル』を建設。 |
| 1946年 |
サイクロンにより桟橋が破壊。1年間で再建される。 |
| 1954年 |
海中観測室が設置される。 |
| 1960年 |
ケアンズ港湾局が新しい桟橋を建設。 |
| 1961年 |
海洋動物園とシネマが建設される。 |
| 1962年 |
グリーンアイランド・リーフにオニヒトデが大量発生する。 |
| 1963年 |
コーラルケイホテルが改築。 |
| 1964年 |
へイルズ社により、島内でのキャンプが中止される。 |
| 1975年 |
海洋国立公園に指定。 |
| 1978年 |
水上飛行機の着水が認められ、1978年から6年間、120回、計2500人がガイド付きリーフウォークを体験。 |
| 1981年 |
ユネスコがグレートバリアリーフを世界自然遺産に指定。 |
| 1982年 |
へイルズ社によって高速カタマラン船の運航が開始される。リゾートへの再開発開始。 |
| 1994年 |
グリーンアイランドリゾートが7月にオープン。 |
漁業の開拓者達
もともとアボリジニ(先住民)しか住んでいなかったグリーン島(詳しくは「グリーン島の秘密」でどうぞ)にも、ヨーロッパ人の入植が始まる頃、大陸本土の探索や開拓前に既にグリーン島でのナマコ漁が行われていました。
その当時のグリーン島は草木以外に何もない開拓地の姿で、そこでの開拓者達の生活は非常に質素で厳しいものでした。ナマコ漁の始まりから約40年後、ナマコ漁の低迷が始まると共に、次第に観光業への注目が集められるようになりました。
珍しくも、ひどい怪我の事故~当時のケアンズポスト(新聞)より
月曜日の夜、“ヨーキー“というニックネームで知られるジョージ・ローソン(男性)が漁の最中に起こった事故の為にグリーン島からケアンズへ搬送されるという事件があった。
証言によるとヨーキーはダイナマイトを使い、魚を捕獲する為に作業中、ダイナマイトが暴発し、彼の右手を吹き飛ばしてしまったもの。2人のアボリジニの少年が完全に右手を失ったヨーキーの腕に包帯をし、約20時間もかけて彼を病院のあるケアンズまでカヌーで搬送した。病院ではコッシ医師により、右腕先端の切断手術を受け、回復に向かっている。
ヨーキーは人のいない寂しいグリーン島でナマコ漁を営んでおり、時として、沈没船に残る積荷の引き揚げ作業等の手伝いもしており、噂では引き揚げ品の密売もしていたという。 ~今では45分で行けるグリーン島も当時はカヌーで20時間!文明に感謝です。
観光リゾート?それとも寂れたキャンプ場?~当時のケアンズポスト(新聞)より
リクリエーション地区に指定されたグリーン島にはキャンプ代徴収や、貝や珊瑚採取の規制実施の申請が出されている。期待が持たれるグリーン島の将来はホテルが建てられ、ケアンズ-グリーン島間を毎日、汽船が運航し、ケアンズ地域の人気の高いマリン・リゾートとなり、証明されるだろう。
しかし、もし、政府が人々が島を訪れようとする事を妨げるような規制を敷くと、グリーン島は寂れたまま、20年間も島に住み続け、伝説化されつつある片腕ヨーキーのような孤独な漁師たちの生活の場として残される事になるだろう。
~観光化される前のグリーン島の将来を心配される記事でした。
観光化される前のグリーン島の記録に残る手紙
①【1889年9月18日】
親愛なる妹へ
先日、仲間達と一緒にグリーン島へ2日間のキャンプに行って来た。狩りをする為にライフルと銃弾、20本のダイナマイト、16本のウイスキー、そして蛇に噛まれた時の消毒用にとブランデーも1本持って行った。ナマコ漁でグリーン島に住むキャラウェイさんの好意で寝泊りは草葺きの小屋でキャンプ。更に彼の貸してくれた小船はダイナマイトで魚をとったり、珊瑚を採ったりするのにとっても役に立った。島にたくさんいると思った鳩は結局、一羽も見つける事ができなかったけど、数羽のカモメとサギをライフルで仕留めた。
夜はみんなで歌を歌ったりして快適に過ごしたよ。
日曜の夜にはみんな浮浪者の様な、髭ぼうぼうの姿で無事家に到着!(あとで気が付いたんだけど、蛇に噛まれた時の消毒用にと持って行ったブランデーが、何故か蛇も見かけず、また、蛇に噛まれてもいないのにすっかり空になっていたのは気のせい?!)
兄より
②【1925年10月22日】
友へ
この間の日曜日、俺たちはマランダ号に乗って、グリーン島に遊びに行ってきた。
船のデッキから美しい珊瑚の点在する青く澄んだきれいな海に暫し見惚れたあと、みんなで手漕ぎの小船に乗り移り、グリーン島の浜辺と向かった。俺たちはそこで珊瑚礁の切れた辺りから渡し板を歩いて足が濡れることも無く浜へと降り立った。
島にはたった1軒の朽ちた小屋が挨拶代わりにやっとの事立っているだけだったが、この美しさに勝る所は他にない程の壮大な珊瑚の姿を見に来たのだから、しょうがないか。
俺たちは島を数時間も飽きる事なく、歩き回った。アボリジニの少年がヤシの木に攀じ登ってヤシの実を切り落とし、器用に歯で外皮をむしりココナッツを差し出してくれた。お礼に一枚のコインをあげたよ。それに島で漁をしていた若い漁師達もカメラにはポーズをとってくれた。
島では心の底からリラックスした時間を過ごし、ケアンズへ戻ってきたよ。
H.V.ウエストン
③【1954年5月18日】
叔父さんへ
メリンダ号でグリーン島に行ってきたけど、最高だったよ!
僕達は部屋の壁が何と頭の高さしかなく、そこから天井までは金網で外が丸見えの宿泊施設に泊まったよ。でも、外と中では大違い!(ラッキーなやつだけがこの壁の内側で寝ることができたのさ!)
シャワーは灯油缶に穴を開け、屋根の上に載せただけのもの。
食堂では毎日、獲れたての新鮮な魚がテーブルに並ぶんだ。
ここは魚釣りのパラダイス! 大型のアジやサワラを桟橋から釣り上げ朝食にする事ができ、夜は珊瑚礁の切れ間で鯛を狙えるし。
日中は島内を散策したり、泳いだり、美しい貝を集めたり潮の引いた珊瑚の間を歩いたり。
グラスボトムボートは大感激!珊瑚礁を上からハッキリと見渡せるんだ。
本当にのびのびとした休暇を過ごせたよ!
クリストファー・ジョン
 お勧めツアー
|
|